SEO対策とは、ウェブサイトやブログがインターネットの検索エンジンで上位に表示されるように工夫することです。
そのSEO対策において、「キーワード選定」が非常に重要になります。
本記事では、SEO対策におけるキーワード選定について、
・キーワードの種類
・キーワード選定の手順(具体例付)
・キーワード選定におすすめのツール
について解説します。
自社のWEBサイトについてSEO対策を考えていらっしゃる方は、ぜひ最後までご覧ください。
SEO対策におけるキーワードとは?
SEO対策におけるキーワードとは、Googleなどの検索エンジンでユーザーが検索する語句のことです。
例えば、九州の観光スポットを調べるときは「九州 観光」のように調べますよね。
この場合、この「九州 観光」がSEO対策におけるキーワードになります。
しかし、SEO対策におけるキーワードはどんな単語でも大丈夫というわけではありません。
むしろ、最初に決めたキーワード次第でSEO対策にかかるコストやSEO対策の種類なども変わってくるため、どんな単語をSEOキーワードに選ぶのかは非常に重要です。
また、ひと口にキーワードと言っても、ありとあらゆる単語が存在します。
キーワードは検索ボリュームの大きさによって、以下のように分けることが可能です。
・ミドルキーワード
・ロングテールキーワード
それぞれを詳しく見ていきましょう。
ビッグキーワード
ビッグキーワードとは、Googleなどの検索エンジンにおける月ごとの検索回数が1万~数万回を超えるような検索ボリュームが大きいキーワードのことです。
ビッグキーワードを最初のSEOキーワードに設定すると、検索ボリュームが大きいため、サイトが検索結果の上位に表示されるとユーザー訪問者数が激増するなど、高い集客効果を期待できるという点がメリットです。
しかし、検索ボリュームが大きい分競合サイトが多く、検索結果の上位を目指すのは難しいというデメリットもあります。
ミドルキーワード
ミドルキーワードとは、Googleなどの検索エンジンにおける月ごとの検索回数が数千回程度に収まるようなキーワードのことです。
ミドルキーワードの検索ボリュームは、ビッグキーワードとロングテールキーワードの中間くらいであり、検索ボリュームはビッグキーワードほど大きくありません。
SEOキーワードに設定してもビッグキーワードよりは検索結果の上位表示を狙える可能性があります。
しかし、ビッグキーワードをSEOキーワードに設定しても、検索上位に表示された時ほどの激的な集客効果は見込めません。
競合サイトの少なさか、上位表示されたときの高い集客率か二者択一になるでしょう。
ロングテールキーワード
ロングテールキーワードとは、例えば「九州 観光 涼しい」のように、3つ以上の単語を組み合わせて検索したときのキーワードです。
同時にGoogleなどの検索エンジンにおける月ごとの検索回数が数百回程度しかないような、検索ボリュームが小さいキーワードのことでもあります。
また、単語を組み合わせずに検索しても月平均の検索ボリュームが数百程度しかないキーワードは、スモールキーワードやニッチキーワードなどと呼ばれます。
いずれも検索ボリュームが小さいことから競合サイトが少なく、検索結果で上位表示させやすいことが特徴です。
SEO対策におけるキーワード選定の手順
ここでは、SEO対策におけるキーワード選定の手順を解説します。
具体的には以下の通りです。
②ツールなどを使って関連するキーワードを抽出する
③関連キーワードをグループ化する
④検索ボリュームを調査して記事作成の順位を決める
⑤順位付けしたキーワードを元に検索意図にあった記事を作成する
それぞれを詳しく見ていきましょう。
①コンテンツのテーマとなるキーワードを選定する
SEO対策において、キーワードを選定するにはまずコンテンツ(記事作成)の目的を明確にする必要があります。
考え方として、次の3つがあります。
・ターゲットのニーズから考える
・コンバージョンにつながっているキーワードから考える
・自社商品・サービスから考える
※コンバージョン:サイトや広告が目指している「ゴール」にユーザーが到達すること
目的が定まっていなければ、そもそもキーワードを選びようがなく、目的のないぼやけた記事ではユーザーに何も伝えられません。
そればかりか、ユーザーにとってメリットのない記事になり、いくらサイトを構成しても、上位表示されることはまずないでしょう。
このように、目的のない記事はサイト運営にとってもユーザーにとってもメリットがありません。
まずはコンテンツ(記事)作成の目的を明確にしてから、目的達成のためのキーワード選定が必要です。
②ツールなどを使って関連するキーワードを抽出する
次に、コンテンツのテーマと関連性のあるキーワードを洗い出します。
例えば「旅行」というキーワードだけでは、どのようなニーズがあるのか判断しにくいですよね。
そのため、「旅行」と関連性のあるキーワードを洗い出し、どのようなニーズがあるのか洗い出すことが需要です。
関連性のあるキーワードを洗い出すときはツールを使うと効率的に進められます。
ここでは、ラッコキーワードを利用してキーワードをリストアップします。
例:ラッコキーワードで「旅行」に関連するキーワードをリストアップした場合
ツールについての詳細は後述します。
ラッコキーワードで「旅行」に関連するキーワードをリストアップした場合、検索結果の中に「旅行 おすすめ」というキーワードが見つかりました。
このキーワードから、「旅行のおすすめはどれ(どこ)なのか知りたい」というユーザーが検索している可能性が高いと予想できます。
そこで今度は「旅行 おすすめ」で再検索し、さらに検索意図を明確にしていきます。
例:「ラッコキーワード」で「旅行 おすすめ」に関連するキーワードをリストアップした場合
「旅行 おすすめ」で、再度サジェストキーワードを検索しました。
すると「旅行 おすすめ」というキーワードの中にも、さまざまな意図があることが分かります。
たったこれだけの作業ですが、ビッグキーワードでは分からなかったユーザーニーズを明確に知ることができました。
③関連キーワードをグループ化する
キーワードを洗い出したら、グループ化していきます。
グループ化とはキーワードのカテゴリやニーズごとに分類していくことです。
キーワードからわかることは、何処にいきたいのか、子連れなのか、季節はいつなのかなど旅行に関して状況別に色々知りたいユーザーがいる、ということです。
「旅行 おすすめ 国内」というキーワードからは、
・夏に国内旅行するならおすすめはどこか
・家族で国内旅行するならおすすめはどこか
で検索しているユーザーがいることがわかります。
このリストアップの結果をExcelなどにまとめてキーワードの属性をグループ分けすると、ユーザーニーズがより明確にイメージできるようになるでしょう。
④検索ボリュームを調査して記事作成の順位を決める
続いて、検索ボリュームから記事作成の際の優先順位を決めていきます。
ここでは、ラッコキーワードに加えて、「Googleキーワードプランナー」というツールを利用します。
まずは、ラッコキーワードのサジェストキーワードを全てコピーします。
右上の赤枠「全キーワードコピー」をクリックすれば、重複を削除してコピーすることが可能です。
次に、Googleキーワードプランナーで「検索のボリュームと予測のデータを確認する」をクリックします。
ラッコキーワードでコピーしたキーワードをペーストして、「開始する」をクリックします。
ペーストしたキーワードリストの検索ボリュームを見ることができます。
赤枠の「月間平均検索ボリューム」をクリックすると、昇順と降順のどちらでも並び替えすることが可能です。
キーワードプランナーは無料で使用しているため、月間検索件数はざっくりとしか分かりません。
しかし、ある程度の目安にはなるので、青枠の「競合性」と比較しながらキーワードの優先順位を決めていきましょう。
キーワード選定の目安として、検索ボリュームが「100~1,000」程度で、競合性が「低~中」のキーワードがおすすめです。
⑤順位付けしたキーワードを元に検索意図にあった記事を作成する
キーワードが決まったら、今度はそのキーワードを元に検索意図にあった記事を作成していきましょう。
検索意図に合った記事とは、ユーザーに対して、明確に答えを返すことのできる記事のことです。
記事作成時の注意点としては、さまざまなキーワードを含めた記事を書くと、内容がぼやけてしまって検索意図からは遠く離れた記事になってしまいます。
そのため、1ページに使用するキーワードは1キーワードが原則です。
SEO対策におけるキーワード選定におすすめのツール5選
ここでは、SEO対策におけるキーワード選定におすすめのツールを紹介します。
具体的には以下の通りです。
・ラッコキーワード
・Ubersuggest
・KeyWord Tool
・SEARCH WRITE
それぞれを詳しく見ていきましょう。
Googleキーワードプランナー
検索ボリュームを確認するなら、Googleキーワードプランナーがおすすめです。
キーワードプランナーを使えば、検討しているキーワードの月間検索件数や、キーワードの競合性を確認することができます。
検索ボリュームを調べることは、サイト流入の予測を立てる際に欠かすことができません。
また、競合性が分かれば、効率よくコンテンツを積み上げていくことも可能です。
本来このツールは、Google広告のために用意されているのですが、その機能を応用することでSEO対策としても第一線で利用することが可能です。
使い方も簡単で「新しいキーワードを見つける」と「検索のボリュームと予測のデータを確認する」の大きく2つの機能を使って、キーワードを調査することができます。
また、どちらの機能も一度でたくさんのキーワードを調べることができるため、キーワード調査にはとても便利に使うことができ、とても人気のあるツールです。
ラッコキーワード
キーワードを検索するなら、ラッコキーワードがおすすめのツールです。
このツールを使えば、Googleサジェストはもちろんのこと、BingやYouTubeサジェストまで調べることができます。
SEO対策のキーワードを選定するなら、最初にメインのキーワードを決定しますが、検索ボックスにメインのキーワードを入力すると、関連するキーワードを一覧で表示してくれます。
CSVでも保存できて、重複を除去してそのままキーワードプランナーに貼り付けることもできるので、キーワードの月間検索件数も一気に調べることが可能です。
手軽に関連キーワードを探したいときには、とても便利に使うことができます。
Ubersuggest
Ubersuggest(ウーバーサジェスト)は、アメリカのウェブマーケターNeil Patel氏が提供するSEO分析ツールです。
Ubersuggestは、関連するキーワードの洗い出しに加え、検索ボリュームまで調査できるので、対策するキーワードの優先順位を判断する際に参考にできます。
Ubersuggestの拡張機能を利用すると、検索結果画面で競合の流入キーワードの調査も可能です。
KeyWord Tool
Keyword Tool(キーワードツール)は、サジェストキーワードを調査できるツールです。
Keyword Toolは、750以上のサジェストキーワードを抽出可能で、ほかのツールよりニッチなキーワードを抽出できるので、ユーザーの検索意図を深掘りする際に活用できます。
Googleに限らず、YouTube、Amazon、Instagram、eBay、Play Store、Twitterの関連キーワードを取得できるのが特徴です。
有料プランにすることで、検索ボリュームの調査が可能になります。
SEARCH WRITE
SEOキーワード調査に必要な機能をオールマイティーに使うなら、SEARCH WRITEがおすすめです。
なぜなら、このツール1つあれば検索ボリュームや関連キーワードの調査だけでなく、新規キーワードや競合からのキーワード発見まで、オールマイティーに利用できるからです。
検索ボリュームの調査では、キーワードを入力すればキーワードプランナーのように検索ボリュームが表示されます。
また、競合ドメインを入力すれば「月間検索数」「競合の順位」と「自社の順位」を一覧で表示可能です。
このように、いろんなツールをひとまとめにしたのがSEARCH WRITEの特徴で、本格的なSEO対策をするなら検討するだけの価値は十分にあるツールです。
まとめ
今回は、SEO対策におけるキーワード選定について、
・キーワードの種類
・キーワード選定の手順(具体例付)
・キーワード選定におすすめのツール
について解説しました。
今回紹介したキーワード選定の方法やツールを参考に、自社でもキーワード選定ができるようになるでしょう。
ただ、最初のうちは時間がかかったり、キーワードを選定できてもコンテンツにうまく活用できないこともあります。
SEO対策におけるキーワード選定におすすめのツールを使えば、効率よく適切なキーワードが選定できるので、どれか1つは設定すると良いでしょう。
適切にキーワード選定をしていくことは、充実したサイトへの近道です。
ぜひ今回の記事を参考にし、今後のサイト運営にお役立てください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。